2020.9.24

『チョンキンマンションのボスは知っている』小川さやか著。ようやく読めたー。すっごく面白くて、一気に読んだ。これからを生きていく上でのヒントがいっぱいに思える。内容は香港のチョンキンマンションに居住するタンザニア人達の生き方、交易、彼等の相互支援のしくみや母国での事業などであったが、その中でも組合(セーフティネット含む)の仕組みが興味をそそられた。①他者の込み入った事情は知り得ない(知りたくない)、組合への貢献度やマイナス要因に陥った原因などについてほとんど問われない②個々の実践や行為の帰結を他者の人物評価に結びつけて語る事をほとんどしない(自己責任論はほぼ無い)③望めば関係性は続き、望まなければ消滅するだけ(組合員であるかそうでなくなるか)。結論:細かな規則や規範を可能な限り作らず、全てを曖昧なままにしておく。状況=結果だけに応答している。日本で暮らしていると、これら全てが逆であることに愕然とする…。