2020.8.6

引き続き『わかりやすさの罪』を読みながら朝刊で東浩紀のインタビュー記事を読む。新型コロナでの『(欧州の哲学者が発した問題提起から)生き延びる命とは、社会とは』。“この世界的なリスクは国境を越えた連帯が生まれるチャンスという人もいるけれども、それへの対応は逆に国境で分断されている。(中略)【わからない】をベースに連帯するしかない。人々があたかも[自分には分かっている]かのような前提で互いの言動を攻撃しあう現象が、人も国家も孤立して、連帯が広がりにくい状況を生み出しているのではないか”という。ここでも【わからない】がキーポイントになっている。自分のことすらよくわからないのに、他人のことなんてわかるはずがない。すぐに分かったり理解したふりをしない態度こそが重要なのかもしれない。