月: 2020年6月

現状、何ひとつ変わっていない筈なのに気分は全然違う、という事が不思議でたまらないし、コントロールなんて自分も簡単にされてしまうんだなぁという恐ろしさも感じる。独裁国家でも、強固な締め付けがある訳でもないのに。直接誰かに言われた訳でもないし、と思うと、紙一枚、もしくは言葉一つで簡単に制御されてしまう恐ろしさ。この自粛に限ったことではなく。

本日も久しぶりにお会いしたお客様との会話の中で自分の思いが整理されていくことを実感していた。このウィルスとはきっと数年とかいうレベルで共存していく事になるのだろうけど、こういう状況下にあってこの数ヶ月に抱いた思いは、(不安はもちろんあったし、考え始めたらまたきっと出てくる事もあるのだろうけど)喜びの方が多いかもしれない。改めて、友人、お客様、家族が(物質的な距離はあっても)近くにいると感じられる事ばかりだったし、今もそうだから。そしてささやかでも、こうして毎日店に立てるという事。

この週末も、ずっと自粛で会えなかったお客様達が続々来店して下さり、「(自粛明け)県外で初めて来た場所なんです」とか言ってくださる方もいて、その目的の一つにして貰えた事だけでも、何と表現したら良いのかわからないほど感激。今後も飽きられないように、(自分が飽きないように)楽しい事を計画したい。計画と言えば、子どもと貯めている500円玉(旅行)貯金で最初に行くなら何処がいい〜？やっぱり海かねぇなんて想いを巡らせているのも楽しい今日この頃。

お客様へ商品の入荷連絡をするのに電話を掛けたり、メッセージしたりするも本題に入るまで長い長い私。近況から始まって、結局自分の話を聞いてもらっちゃったりして、途中から何で電話したんだっけ？なんて思う始末…。実際に店に取りに来て頂いた際にはまたひとしきり話すのだろう〜(ニヤニヤ)

夕方から久しぶりの土砂降り。黒磯に来たばかりの頃はよく雨が降って、店前の道路がまるで川の如き様相だったし、空が割れるような雷がよく見えて、多い地域なんだと思った記憶があるが、今日はそんな雨の降り方だった。学校からは緊急で保護者が迎えに来るようにとのお達し。どこかで被害さえなければ、幼少期のようにテンションが上がってしまう。

近所の居酒屋の灯りが灯り始める様になって、ホッとする。駐車場の車も徐々に増えてきているようで、自分ごとのように嬉しい。自分がよく行く店とかいう訳でも何でもないのだが、いつも当たり前の様にやっている安心感、というのか、店の存在ってこういうものなのかなぁと思ったり。だから出来れば、自分の店もいつも開けているのが理想。

今朝の新聞に「甲子園の土入りキーホルダー」を全国の高三野球部員全員に贈るという記事が載っていたので、甲子園っていうのは…から始めて、野球をする子なら憧れの地である事を子どもに説明する。負けた子達はグラウンドの土を持って帰るんだよ、伝えると「え〜、負けるとそんな罰ゲームがあるのー？かわいそうだね」と返ってきて、膝から崩れ落ちる。私の説明が悪かったようで…。

自粛緩和されて、昨日、今日と久々に人の往来で賑わう通り。観光の方もいらしたが、ほとんどは今まで何度か来てくださっているお客様や常連さんで、ひたすら喋り通し。元気そうなお顔が見られたこと、こうしてまた店に足を運んでくれること、他愛もない話が出来る喜び。言葉に出さずとも、当店を応援してくださっているようなこころが伝わってくる方もいらして、じ〜ん。

拙いWeb shopからお買い求めくださる希有な方々や、Instagramで問い合わせを下さる方、HPのお問い合わせフォームから(遠路遥々海外からも！)の注文を下さったりと、ありがたい事この上ない。インターネットが無かったら知り得なかったお客様達とこうしてやり取りができるとは…。時代に感謝。勿論、面と向かっての接客が一番好きだけれど、栃木県！？どこ！？みたいな方にもいつか、行ってみたいなと思って頂けたらいいなと思って商品はお送りしているつもり。今すぐに来てください、とはなかなか言いづらいけれど、旅程を立てる時にでもチラッと思い出して頂けたらこんなに嬉しい事はない。

また調子に乗って、オーダーしたものが続々と届き、嬉しさ半分と不安半分になる。お客様もきっと来店を我慢していたのと同様に、私もそうだったのだわ、と実際の物量を見て納得した。段ボールだらけの店内外。やっぱりテンション上がるなぁ。嬉しくてしょうがない。一刻も早く手に取って見てもらいたい(そして出来れば説明したいし、話したい)。